「都内の家賃、もう限界かも…」「マイホームを買いたいけど、都内じゃ手が届かない」——そう感じている人、めちゃくちゃ多いと思います。

かくいう私もそのひとりでした。

約10年前、東京都港区の会社に勤めながら都内賃貸に住んでいた私が、思い切って千葉県佐倉市に移住しました。当時は「郊外に引っ越すなんて…」と正直嫌でした。でも今となっては、あのときの決断は間違いなく正解だったと断言できます。

この記事では、都内港区勤務・2児のパパである私が、千葉移住のリアルな本音を書きます。メリットもデメリットも、包み隠さずお伝えします。

📝 この記事を書いた人

勤務先:東京都港区(リモートワーク中心・月1回程度出社)

移住先:千葉県佐倉市(ユーカリが丘駅徒歩圏内)

家族構成:妻(専業主婦)+子ども2人(10歳・6歳)

移住歴:約10年

「都内にもう住めない…」と思ったきっかけ

移住を考え始めたのは、子どもが生まれたことがきっかけでした。

都内の賃貸に住んでいた頃、間取りの狭さが本当につらかったんです。子どもが増えると「もっと広い部屋に…」と当然なりますよね。でも都内で広い家を探すと、価格が途端にはね上がる。

試しに都内で戸建てを探してみると、こんな現実が待っていました。

土地16坪・建物70㎡クラスの3LDK戸建て、一階が駐車場で8,000万円。しかも場所を妥協すると川のそば、道路が狭い、高低差が激しい、築年数が古い…。そういう条件の物件がザラにある。

これはあながち誇張ではありません。データを確認しても、東京23区の新築戸建ては平均価格が6,915万円(2024年7月時点・アットホーム調べ)、1億円超えの物件も珍しくなくなっています。なお、同年9月には初の7,000万円台に突入しており、価格上昇は続いています。(出典:アットホーム株式会社「首都圏における新築戸建の価格動向」2024年7月)

エリア新築戸建 平均価格主な特徴
東京23区6,915万円〜狭小地・3階建てが主流
東京都下(多摩地区)4,500万円前後23区より広いが駅遠が多い
千葉県佐倉市周辺2,000〜4,000万円台広めの土地・駐車場付きも多い

※千葉県佐倉市の価格はアットホーム・センチュリー21等の掲載物件データを参考に記載。個別物件により異なります。

「同じ予算で、都内の狭くて条件の悪い家か、千葉の広くて条件のいい家か」——そう考えたとき、答えはもう出ていました。

実際に買った物件、スペックを公開します

私が購入したのはこんな物件です。

項目内容
購入価格2,700万円
居住面積108㎡(庭のサニージュ増築後は約120㎡)
間取り広めの戸建て
築年数築8年の長期優良住宅
土地東南角地・整形地・高低差なし
立地目の前が商店街・駅徒歩圏内・バス停あり
駐車場あり
エリア千葉県佐倉市(ユーカリが丘駅徒歩圏内)

都内で同じ条件の戸建てを買おうとしたら、価格は比較になりません。先述の通り、23区内では土地だけで数千万円、建物込みで1億円超えが現実です。

「2,700万円で108㎡・長期優良住宅・角地・駐車場付き」は、都内ではまず不可能な話です。

千葉移住してよかったこと【メリット】

✅ 圧倒的な「広さ」で暮らしが変わった

🏠 都内40〜50㎡ → 千葉108㎡。この差は想像以上にデカい

都内の賃貸に住んでいた頃は、正直「なんとかなるか」と思っていました。でも子どもが生まれて、動き回るようになって、はじめて「これは無理だ」と実感しました。

今の家は子どもたちがリビングを走り回れます。庭でバーベキューもできます。これだけで生活の満足度がめちゃくちゃ変わりました。

✅ 経済的な余裕が生まれた

💰 年収600万円台でも妻が専業主婦でいられる

私の年収は600万円台です。都内に住み続けていたら、おそらくこの年収では妻が専業主婦になるのは厳しかったと思います。

千葉・佐倉市に移住したことで、住宅費の負担が大幅に減り、妻が専業主婦として子育てに専念できる環境が生まれました。食費も体感ベースでは都内より安いと感じています。千葉県は農業・漁業が盛んで、新鮮な食材が比較的手ごろに手に入りやすいのも一因だと思います。

✅ ユーカリが丘エリアの子育て環境が最高だった

👶 子どもが0歳〜10歳まで、本当に助けられた

ユーカリが丘は、山万という不動産会社が計画的に開発したニュータウンで、子育て環境が整い過ぎています。

実際に日経xwomanと日本経済新聞社の共同調査「共働き子育てしやすい街ランキング2021」で、佐倉市が総合41位(千葉県内4位)にランクインしています。(出典:日経xwoman「共働き子育てしやすい街ランキング2021」)

🌳 ユーカリが丘周辺の子育て環境チェックリスト

✔公園が充実していて、徒歩圏内にすぐ遊べる場所がある(公園駅前の公園は駅からゼロ分)

✔小学校まで子どもの足で約5分

✔モノレール(山万ユーカリが丘線)が街を一周しており、子どもと一緒に乗るだけで楽しい時間になる

✔イオンタウンユーカリが丘・ユーカリプラザ(映画館あり)など商業施設が充実

✔待機児童ゼロを継続(山万グループが保育施設を積極拡充)

✔街全体が計画開発されており、歩道が歩きやすく緑が多い

✔佐倉市の中古住宅リフォーム支援制度(上限50万円)など移住者向け支援もあり

特に子どもが小さかった頃は、モノレールに乗って時間を潰すのが定番でした。なんか子ども、めちゃくちゃ喜ぶんですよね、モノレールって(笑)。あのころが懐かしいです。

✅ 通勤がリモートなら「ほぼデメリットなし」になる

🚃 月1回の出社でも「むしろ楽しい」になった

正直に言うと、私はリモートワーク中心なので、通勤の苦労についてはあまり参考にならないかもしれません。月に1回程度、港区の会社に出社しますが、それくらいの頻度ならまったくストレスなく、むしろちょっとした外出気分で楽しめています。

ただ、毎日電車通勤が必要な方は、ユーカリが丘駅(京成本線)から上野まで約1時間かかる点は事前に確認しておいてください。

千葉移住のデメリット、正直に言います【宅建士が7つ全部公開】

良いことばかり書いてもフェアじゃないので、デメリットも包み隠さず書きます。10年住んで実感した「正直しんどい」と、宅建士として声を大にして言いたい「気をつけて」を、全部出します。

😢 ① 都内の友人と会いにくくなった

これが一番の本音です。都内に住んでいた頃は「ちょっと飲みに行こうか」ができていましたが、今は「計画しないと会えない」距離になりました。子どもができてからはそもそも頻度が減っていましたが、それでも少し寂しいのは事実です。

🚗 ② 車の維持費が「固定費」として乗ってくる

これは見落とされがちなんですが、千葉移住には「車の維持費」という固定費が必ずついてきます。我が家は1台保有で、駐車場・ガソリン・保険・車検等を全部ひっくるめて、年間で10〜20万円くらいかかっています。

「都内の家賃が下がったぶん、生活費が安くなる!」と単純計算しがちですが、実際は車の維持費を差し引いた額で比較する必要があります。月換算で1〜1.5万円。ボディブローのように家計に効いてきます。

そして、ユーカリが丘や志津駅周辺のような利便性の高いエリアなら1台で足りますが、駅から離れたエリアでは2台必須になることも珍しくありません。その場合、年間維持費は単純に倍。「広い家が安く買える」というメリットを、車2台分の維持費が打ち消すこともあります。

移住前に「自分の候補エリアは何台必要か」「年間維持費はいくらか」をシミュレーションしておくと、後悔が減ります。

🚃 ③ 毎日通勤する場合は覚悟が必要

繰り返しになりますが、私はリモートワーク中心なので通勤の辛さはほぼ感じていません。ただ、毎日都内へ通勤する場合、ユーカリが丘〜上野は約1時間。時間帯によっては混雑します。これは移住前にしっかりシミュレーションしておく必要があります。

特に、**「片道1時間×往復=1日2時間」を10年続けると、累計で約5,200時間(217日分)**になります。この時間をどう捉えるかは人によりますが、リモートワーク可否は移住判断の最重要ファクターです。

🏫 ④ 子どもの学校・習い事の選択肢が「狭い」

これは正直に言うと、デメリットです。

学校選びについては、都内のような豊富な選択肢はありません。私立中学受験を視野に入れる場合、千葉県内にも選択肢はありますが、都内の御三家を本気で目指すような家庭からすると物足りなく感じるはずです。千葉県の中学受験率は東京や神奈川より低く、公立中学が主流。これは「のびのびと公立で育てたい」家庭にはメリットですが、「教育の選択肢を最大化したい」家庭にはデメリットです。

習い事も同様で、英語教室・スポーツクラブ・音楽教室など、ジャンルごとの選択肢が都内に比べてかなり限られます。「この先生のレッスンを受けたい」と思っても、佐倉市内では見つからず、千葉市や船橋まで車で送り迎え、というケースは普通にあります。

子どもの教育環境を最優先する家庭は、移住前に**「自分が通わせたい学校・習い事が候補エリアにあるか」**を必ずチェックしてください。

🌧 ⑤ 台風・大雨には要注意

千葉県は2019年の台風15号で大規模な被害を受けました。これは千葉移住を考えるうえで避けては通れない話題です。エリアによってリスクは異なりますが、ハザードマップの確認は必須です。佐倉市はエリアによってリスクが異なりますので、物件を選ぶ際は必ず確認してください。

🏘 ⑥ 【宅建士として警鐘】戸建て・土地は「特殊な土地」に要注意

ここは宅建士として、声を大にして伝えたいポイントです。

千葉で戸建てや土地を購入する場合、土地の特性(道路付け・高低差・地型)を絶対に軽視しないでください。これらは「売れない・貸せない」リスクに直結します。

よく語られる「駅近・立地重視」については、ある程度ネット記事でも触れられているので大きな間違いは起きにくいと思います。問題は、戸建てや土地ならではの「土地特性」の罠です。

具体的には、こんな土地は要注意です:

  • 🚸 道路付けが悪い:間口が狭い、接道していない(再建築不可)、私道に面している
  • 高低差がある:道路より高い/低い、敷地内に段差がある
  • 📐 地型がいびつ:旗竿地、三角形、極端な台形

これらの土地は「価格が安い」ことが多いんですが、**勘違いしてはいけないのは、「お得だから安い」のではなく「お金がかかるから安く調整されている」**ということです。

たとえば、

  • 道路より2m高い土地 → 擁壁の維持コスト、車の出入りに階段やスロープが必要
  • 旗竿地 → 工事車両が入れず工事費が割高、将来の建て替えコストも増える
  • 接道が狭い → そもそも再建築できない可能性

実際、相続税評価でも「高低差がある土地」は10%減額の対象になっています(国税庁タックスアンサーNo.4617)。これは税務上の話ですが、実取引ではもっと大きく差がつくのが実態です。

宅建業界には「土地は安くなる理由がある」という言葉があります。同じエリアで相場より明らかに安い土地を見つけたら、「ラッキー!」じゃなくて「なぜ安いんだろう?」と疑うのが正解です。

そして、これがデメリットに直結する理由は明確で、こういう土地は売却時にも同じ理由で安く買い叩かれるからです。「子どもが独立したら売って都内に戻ろう」と思っても、買ったときと同じくらいの価格でしか売れない、もしくは買い手がつかない、ということが本当に起こります。

千葉で戸建て・土地を買うなら、必ず宅建士(または不動産に詳しい人)と一緒に現地を見て、土地特性のチェックを怠らないでください。これだけは、本当に強調しておきたいです。

🏥 ⑦ 医療は心配ご無用:実は意外と恵まれている

最後はデメリットだと思われがちだけど、実は「むしろメリット側」だった話です。

「郊外移住=病院が少ない」と思われがちですが、ユーカリが丘・志津エリアに関しては10年住んで困ったことがほぼありません

具体的なデータで言うと、

  • ユーカリが丘地区だけで医療機関は約30施設(出典:ユーカリが丘公式タウンポータルサイト、2019年4月時点)
  • 志津地区(ユーカリが丘を含む)は佐倉市の人口の約4割、人口密度は市内で最も高い(出典:佐倉市Wikipedia)
  • 佐倉市全体の人口は約17万人

つまり、人口の集中度に対して医療機関がしっかり配置されているエリアなんです。

実体験ベースでも、子どもの予防接種や健康診断、ちょっとした風邪・怪我で何度もお世話になっていますが、骨が折れるような苦労はしていません。多少並ぶことはあっても、「ちゃんと診てもらえる」感覚です。都内の人気クリニックで何時間も待つ、みたいなことはほぼありません。

もちろん、専門医療(高度な手術や大学病院レベル)が必要な場合は都内に出ることになりますが、これは千葉移住に限らず、地方都市全般に当てはまる話です。日常の医療ニーズについては、「移住前の心配ほどではなかった」というのが10年住んだ正直な感想です。

ただし、これはユーカリが丘・志津エリアという、佐倉市内でも特に医療資源が集中したエリアだからという前提があります。佐倉市内でも駅から離れた地域や、千葉県の別エリアでは状況が違うので、移住前に候補エリアの医療機関をチェックすることをおすすめします。

「千葉移住、向いている人」チェックリスト

✔リモートワーク・在宅勤務が中心、または週2〜3回以下の出社で済む

✔子どもが生まれた・生まれる予定があり、広いスペースで育てたい

✔都内で同じ家賃・ローン額で広い家に住むのが難しいと感じている

✔公園・自然が多い子育て環境を優先したい

✔車の運転ができる(または覚える意欲がある)

✔出身が地方で、都会のせわしなさよりも落ち着いた環境が好き

千葉移住、正直「向いていない人」もいます

✖毎日都内に通勤が必要で、通勤1時間以上が苦痛な人

✖都内の友人・コミュニティとの繋がりを最優先にしたい人

✖車の運転が苦手で公共交通のみで生活したい人(エリアによる)

✖都内の利便性(夜間の外食・エンタメ・医療)を頻繁に使いたい人

🌿 まとめ:千葉移住、10年住んでみてどうだった?

結論から言うと、「子育てしながら経済的な余裕も持ちたい」という家庭には、千葉移住は本当におすすめできます。

2,700万円で108㎡の家を手に入れ、子どもたちはのびのびと育ち、妻が専業主婦として子育てに専念できている今の生活に、本当に満足しています。

一方で「毎日都内へ通勤」「都内のコミュニティが大事」という人には、デメリットが大きく感じられるかもしれません。移住を検討する前に、まず一度ユーカリが丘周辺を実際に見に来てみてください。

住んでみないとわからないことは多いですが、「百聞は一見にしかず」はまさにその通りだと思います。

【参考データ出典】
・アットホーム株式会社「首都圏における新築戸建の価格動向」2024年7月(2024年8月公表)
・住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」
・公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」
・日経xwoman/日本経済新聞社「共働き子育てしやすい街ランキング2021」
・ユーカリが丘公式タウンポータルサイト / 佐倉市公式サイト


✍️ この記事を書いた人|ほげたろう

宅建士(2014年取得)・FP1級(2019年取得)保有のフルスタックエンジニア。不動産系サービス会社に勤務しながら、飛び込み営業時代や不動産投資の失敗も含めたリアルな体験をもとに「不動産ゼロからナビ」を運営。4人家族、地方在住。「難しそう」を「なんとかなる」に変える情報を発信中。

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