宅建士(宅地建物取引士)は日本全国に何人いる?【2025年最新】
「宅建士って実際どのくらいの人が持っている資格なの?」と気になったことはありませんか?毎年20万人以上が受験する人気の国家資格、宅地建物取引士(通称・宅建士)。その登録者数は今や驚きの規模に達しています。
今回は国土交通省が公表した最新データをもとに、宅建士が日本全国に何人いるのかを、登録者数・宅建士証交付者数・実際に働いている就業者数の3つの角度から分かりやすくまとめました。
目次
- 宅建士とは?まず基本をおさらい
- 「登録者数」「宅建士証交付者数」「就業者数」の違い
- 最新データ:全国の宅建士は何人?
- 登録者数の推移:年々増え続けている
- 宅建試験の受験者・合格者数(最新)
- 宅建士が多い都道府県・少ない都道府県
- 宅建士の数から見えること
- まとめ
① 宅建士とは?まず基本をおさらい
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引に関する専門知識を持つことを国が認定する国家資格です。不動産の売買・賃貸の仲介を行う際に欠かせない「重要事項説明」や「契約書への記名」は、宅建士にしか行うことができません(業務独占資格)。
宅地建物取引業法(宅建業法)では、不動産会社は従業員5名につき1名以上の宅建士を必置しなければならないと定められており(必置資格)、不動産業界で働く上で強力な武器となる資格です。
以前は「宅地建物取引主任者」という名称でしたが、2015年(平成27年)4月に現在の「宅地建物取引士」に名称変更され、士業の一員となりました。
② 「登録者数」「宅建士証交付者数」「就業者数」の違い
宅建士の「人数」といっても、実は3つの段階があります。それぞれの意味を整理しておきましょう。
| 区分 | 意味 |
|---|---|
| 登録者数 | 試験合格後、都道府県知事に登録をした人の累計数。実務に就いていない人も含む |
| 宅建士証交付者数 | 登録した上で、都道府県知事から「宅地建物取引士証」の交付を受けた人の数。5年ごとの更新が必要 |
| 就業者数 | 宅建士証の交付を受け、かつ実際に宅建業に従事している人の数。いわゆる「現役の宅建士」 |
よく「宅建士が○○万人いる」という話を聞きますが、それがどの数字を指しているかによって意味が大きく変わります。宅建業法上の「有資格者」という観点では登録者数が、実際に活躍している人数では就業者数が最も実態に近い数字です。
③ 最新データ:全国の宅建士は何人?
国土交通省が2025年10月に公表した「令和6年度 宅地建物取引業法の施行状況調査結果」によると、最新の数字は以下のとおりです(令和7年3月末時点)。
| 区分 | 人数 |
|---|---|
| 総登録者数 | 121万1,760人 |
| うち新規登録者数(令和6年度) | 3万336人 |
総登録者数はついに121万人超えという大台に達しました。これは日本の総人口(約1億2,400万人)のおよそ100人に1人が宅建士の登録者であることを意味します。
なお、前年度(令和5年度末時点)の総登録者数は118万3,307人でしたので、1年間で約2万8,000人の純増となっています。
📌 データ出典:国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」(令和7年10月公表)
④ 登録者数の推移:年々増え続けている
宅建士の登録者数は近年一貫して増加傾向にあります。下の表で過去数年間の推移を見てみましょう。
| 年度末 | 総登録者数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 令和4年度末(2023年3月) | 115万4,979人 | +2万8,384人 |
| 令和5年度末(2024年3月) | 118万3,307人 | +2万8,328人 |
| 令和6年度末(2025年3月) | 121万1,760人 | +2万8,453人 |
毎年約2万8,000〜3万人規模で増え続けており、その増加ペースは安定しています。不動産市場の活性化や、リスキリング(学び直し)の意識の高まりが背景にあると考えられます。
また、令和6年度においては新たに3万336人が新規登録を行っており、前年度(2万9,734人)と比べて増加傾向が続いています。
⑤ 宅建試験の受験者・合格者数(最新)
登録者数が増えている背景には、試験の受験者数・合格者数の増加があります。一般財団法人不動産適正取引推進機構が実施する宅建試験の令和6年度(2024年度)の結果は次のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 申込者数 | 30万1,336人 |
| 受験者数 | 24万1,436人 |
| 合格者数 | 4万4,992人 |
| 合格率 | 18.6% |
| 合格判定基準(一般受験者) | 50問中37問以上の正解 |
申込者数が初めて30万人の大台を突破したことが大きなトピックです。受験者数・合格者数ともに前年度比で増加しており、宅建試験の人気が衰えていないことがよく分かります。
合格率は18.6%と、全体の約5人に1人が合格という水準です。合格者の平均年齢は35.9歳(男性36.2歳、女性35.4歳)で、幅広い年齢層が受験していることが分かります。
職業別の合格者の内訳を見ると、「不動産業」が30.6%と最も多いものの、「他業種」が28.6%、「学生」が11.4%、「金融業」が9.0%と、不動産業界以外からも多くの合格者が出ている点が注目されます。
⑥ 宅建士が多い都道府県・少ない都道府県
宅建士の分布は都道府県によって大きく異なります。不動産適正取引推進機構のデータによると、宅建業に就業している宅建士の人口10万人あたりの人数は以下のような傾向があります。
人口10万人あたりの宅建士数(就業者)が多い都道府県(上位)
| 順位 | 都道府県 | 人口10万人あたりの人数 |
|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 約493人 |
| 2位 | 神奈川県 | 約346人 |
| 3位 | 埼玉県 | 約333人 |
| 4位 | 大阪府 | 約315人 |
| 5位 | 千葉県 | 約286人 |
人口10万人あたりの宅建士数(就業者)が少ない都道府県(下位)
| 順位 | 都道府県 | 人口10万人あたりの人数 |
|---|---|---|
| 最下位 | 青森県 | 約96人 |
| 46位 | 秋田県 | 約103人 |
| 45位 | 鳥取県 | 約103人 |
| 44位 | 岩手県 | 約108人 |
| 43位 | 佐賀県 | 約113人 |
全国平均が人口10万人あたり約251人であるのに対し、東京都はその約2倍の約493人と突出しています。地価・家賃が高く不動産取引の件数が多い都市部に宅建士が集中する一方、地方では相対的に少ないという傾向が明確に表れています。
⚠️ 上記の都道府県別データは不動産適正取引推進機構のデータをもとにしたもので、直近年度の集計時点のデータです。
⑦ 宅建士の数から見えること
宅建士の登録者数が121万人を超えたという数字は、単なる統計以上の意味を持っています。
不動産業界の底堅さ
宅建業者数も令和6年度末時点で13万2,291業者と11年連続で増加しています。業者数が増えれば、それに伴い専任の宅建士の需要も高まります。宅建士の登録者が増え続けているのは、不動産業界が今なお成長していることの表れともいえます。
リスキリング・副業需要の高まり
合格者の職業別データを見ると、「不動産業」以外からの合格者が全体の約70%を占めています。これは、金融・建設・他業種のビジネスパーソンや学生が、キャリアアップやリスキリングを目的として宅建士を取得するケースが増えていることを示しています。
「121万人」の内訳に注目
121万人という登録者数は非常に大きな数字ですが、実際に宅建士証の交付を受けて現役で活躍している「就業者」はその一部です。合格しても登録をしない人、登録しても宅建士証を取得しない人、宅建業以外の業種で働く人など、様々な事情でこの数字は構成されています。「登録者数121万人=現役宅建士121万人」ではない点は理解しておく必要があります。
⑧ まとめ
今回は国土交通省の最新データをもとに、宅建士が日本全国に何人いるかをまとめました。最後にポイントを整理します。
- 宅建士の総登録者数は121万1,760人(令和6年度末・令和7年3月末時点)
- 年間の新規登録者数は約3万人で、増加傾向が続いている
- 令和6年度の試験では24万人超が受験し、約4万5,000人が合格(合格率18.6%)
- 申込者数が初めて30万人の大台を突破した
- 宅建士が多いのは東京・神奈川・埼玉・大阪などの都市部
- 合格者の約70%は不動産業以外の職業の人が占めている
日本人のおよそ100人に1人が宅建士の登録者という事実は、この資格がいかに広く社会に浸透しているかを物語っています。今後も不動産市場の活性化やリスキリング需要を背景に、宅建士の登録者数は増え続けることが予想されます。
参考データ出典
- 国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」(2025年10月公表)
- 一般財団法人不動産適正取引推進機構「令和6年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」(2024年11月公表)
- 一般財団法人不動産適正取引推進機構「宅建システムの概要」
📎 参考・出典
✍️ この記事を書いた人|ほげたろう
宅建士(2014年取得)・FP1級(2019年取得)保有のフルスタックエンジニア。不動産系サービス会社に勤務しながら、飛び込み営業時代や不動産投資の失敗も含めたリアルな体験をもとに「不動産ゼロからナビ」を運営。4人家族、地方在住。「難しそう」を「なんとかなる」に変える情報を発信中。
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