【初めてのマンション売却】買い叩かれないために最初にやること。相場の掴み方〜媒介の選び方まで手順書
「家を売る」って、正直こわいですよね。
- 買い叩かれるのが怖い
- 適正価格がわからない
- 相場もよくわからない
- そもそも“自分の家がいくらか”見当がつかない
- 初めてだから手順もわからない
- 不動産会社の任せ方もわからない(一般媒介?専任媒介?結局どれが“ちゃんと売ってくれる”の?)
この不安、ぜんぶ自然です。むしろ正常。
でも安心してほしいのは、売却は「やること」を順番に整理すれば、怖さが一気に減るということです。
私はこれまで、個人として14件購入/12件売却してきました。さらに過去に不動産会社で約5年、アパート用地の仕入れを担当し、合計で約50件ほど仕入れに関わった経験があります。
その実体験から、「最初にここを外さなければ買い叩かれにくい」売却の進め方を、できるだけわかりやすく手順書にします。
この記事のゴール:あなたの“やること”が明確になる
売却でいちばん不安が増えるのは、だいたいこの状態です。
- 情報がバラバラ
- 誰を信じればいいかわからない
- 何から始めるべきかわからない
- いきなり不動産会社に連絡するのが怖い(電話が鳴り止まないのも嫌)
だからこの記事では、売却を次のように分解します。
- まず「相場の目線」を自分の中に作る
- 次に「査定」を複数社で比較する
- そのうえで「媒介契約」を決める
- 売り出し〜成約まで、買い叩かれないように運用する
この順番ができれば、怖さが減ります。
“任せる”のではなく、**“判断できる状態”**に持っていくのがコツです。
Step1:まず最初にやることは「相場の目線」を作る
いきなり査定を取る前に、1〜2時間だけでいいので、次の3つを見て「目線」を作ります。
1)近隣の「売り出し中」の価格を見る
ポイントは、成約価格ではなく売出価格なので“強気”が混じります。
でも、それでも十分に参考になります。
- 自分のマンション名で検索
- 同じ沿線・同じ駅距離・似た広さ(60〜70㎡)の物件を並べる
- 築年、階数、向き、リフォーム有無もチェック
ここでのゴールは、「だいたいこの価格帯にいるんだな」を掴むこと。
2)近隣の「成約事例」を見る(できれば)
売り出し中より強いのは、**成約した価格(実際に買われた価格)**です。
一般公開されていないこともありますが、不動産会社の査定書には近い事例が載ることが多いです。
なので、今は「成約が大事なんだな」とだけ覚えておけばOK。
3)自分の物件の“強み/弱み”をメモする
これは後でめちゃくちゃ効きます。売却は結局、比較される勝負だから。
メモ例(箇条書きでOK)
- 駅徒歩◯分
- 日当たり(南向き・角部屋など)
- 眺望(抜けてる/目の前が建物)
- 管理状態(修繕積立金、管理会社、共用部の清潔感)
- 室内状態(リフォーム歴、設備の古さ)
- 騒音(幹線道路沿い等)
これがあると、不動産会社の説明が「本当かどうか」判断しやすくなります。
Step2:査定は「最低3社」取る。できれば5社
ここが一番大事です。
大手だから売れるとは限らないし、逆に地域密着が強いケースも多いです。
私自身、売却をお願いして、売買契約までお世話になったことがある会社はこんな感じです(あくまで“お世話になったことがある”という事実の紹介です)
- きらめき不動産(3件)
- 海浜不動産株式会社
- 東急リバブル(2件)
- 株式会社東宝ハウス
- 株式会社レジェンド
- 三井のリハウス
- 株式会社中央住宅
- 有限会社さくらビルド工房
ここから言いたいのはシンプルで、
「会社の規模」より「担当者の質」と「販売戦略」が結果を左右するということ。
なので、最初から“1社に決め打ち”はしない方が安全です。
大きいから安心、大きいからちゃんと売ってくれる、とは限らないということです。
「AI査定書」が当たり前になってきた今、価格は大きくブレにくい
最近は、AIやデータベースを使った査定ツールが普及していて、
昔みたいに「なんとなくこのへんで…」みたいな査定はやりにくくなっています。
AI査定書の多くは、ざっくり言うと
- 近隣の取引事例(似た条件の売買データ)
- 物件の条件(築年、駅距離、広さ、階数など)
こういう要素をもとに、ある程度ロジカルに価格を出します。
結果として、まっとうな会社同士なら、査定価格が“極端に”ズレることは減ってきています。
逆に言うと、
査定の根拠を説明できない会社や、データの裏付けを出せない会社は、慎重に見た方がいいです。
Step3:査定書で見るべきポイントは「価格」じゃなくて“根拠”
査定書が3〜5社ぶん揃うと、多くの人がこうなります。
「え、A社は6,800万。B社は7,400万。C社は7,050万。…どれが正しいの?」
ここで重要なのは、高い査定=良い会社、ではないということ。
見るべきは次の5つです。
1)近隣事例の“質”が似ているか
あなたの家と条件が似ている事例か?
- 同じマンション(または近いエリア)
- 似た広さ
- 似た築年
- 似た駅距離
- 似た階数・向き
これがズレてる事例で作った査定は、いくら見た目が立派でも意味が薄いです。
2)査定価格のレンジが現実的か
「チャレンジ価格」と「成約想定価格」が分かれているか?
分かれていない会社は、販売戦略が雑なことがあります。
3)販売戦略が具体的か
- どこに広告を出す?
- 写真撮影は誰が?どんな品質?
- 内覧対応はどうする?
- 価格調整はいつ・どう判断する?
ここを言語化できる担当者は強いです。
4)“囲い込み”の説明ができるか
囲い込み=売主にとって不利になりやすい行為(詳述は避けますが、売却機会が狭まる方向に働くことがあります)。
完全にゼロにするのは難しくても、どう防ぐかの説明ができる担当者かどうかは見ておく価値があります。
5)担当者の誠実さ(レスの速さ・言い切りの危うさ)
これは結局、最後に効きます。
- デメリットも言う
- できないことをできると言わない
- 質問にロジカルに答える
- レスポンスが早い
こういう人は、売却の途中でブレにくいです。
Step4:一般媒介?専任媒介?「ちゃんと売ってくれるのはどっち?」問題
結論だけ先に言うと、
- “ちゃんと売る力”は媒介の種類ではなく担当者と運用で決まる
- ただし、買い叩かれ回避・安心感重視なら「最初は一般寄り」で考えるのが無難なケースが多い
というのが実感です。
ここでは、ざっくり違いを整理します。
一般媒介:複数社に同時に依頼できる
メリット
- 複数社が競争するので、動きが鈍い会社があってもリスク分散できる
- 変な担当者に当たったときの“保険”になる
- 売主が主導権を持ちやすい
デメリット
- 各社が「他社で決まるかも」と思い、広告投下が弱くなることもある
- 管理が少し手間(連絡窓口が増える)
向いてる人
- 買い叩かれたくない
- まずは相場観を固めたい
- 会社・担当者を比較したい
専任媒介/専属専任媒介:基本1社に絞る
メリット
- 1社が責任を持って動きやすい(本気度が上がるケースがある)
- 連絡窓口が一つで楽
デメリット
- その1社・担当者が微妙だと詰む(最悪、時間だけ消える)
- 「価格調整」や「販売戦略」が合わないと揉めやすい
向いてる人
- 信頼できる担当者に出会えた
- 売却の時間を最短化したい
- 管理をシンプルにしたい
私のおすすめ:最初から専任にしない。しても“短期+条件付き”
個人的な実務感覚では、こういう形が安全です。
- 最初は一般媒介で3〜5社
- 反響や動きを見て「この担当者が強い」と確信できたら、専任に切り替える
- どうしても専任なら、最初は短め(1〜2ヶ月)+報告頻度など条件を握る
要するに、最初から選び切らない。
売却は、やってみないと担当者の動きが見えない部分があるからです。
Step5:一括査定サービスが怖い人へ(電話が鳴り響くのが嫌)
「一括査定に入れた瞬間、電話が止まらない」
これ、あるあるです…。
避けたい場合は、選択肢は3つ。
1)自分で“指名して”数社に査定依頼する
王道だけど、時間は少しかかります。
でも、電話地獄になりにくい。
2)メール中心でやりとり可能か最初に宣言する
最初の連絡でこう言うだけで変わります。
- 「連絡は基本メールでお願いします」
- 「電話は◯時以降なら可能です」
これを守れる会社・担当者は、それだけでも信頼度が上がります。
3)強いて1社おすすめするなら:野村不動産ソリューションズ(野村の仲介+)
私は“文化”として、査定根拠の説明にこだわりを感じることが多く、担当者も誠実な方に当たる率が高い印象があります。
購入側でお世話になったときも、こちらの事情を踏まえて丁寧に調整してくれた経験があり、「会社としての姿勢」が現場に落ちているのかもしれない、と思ったことがあります。
公式サイトはここです:
https://www.nomura-solutions.co.jp/
もちろん絶対ではありませんが、
「どこに頼めばいいか分からない」「電話が怖い」「根拠をちゃんと聞きたい」なら、最初の1社としては検討しやすいと思います。
おそらく査定価格の根拠や査定書の質には驚くかと思います。
Step6:売り出し開始後に“買い叩かれない”ための運用チェックリスト
査定〜媒介まで決まったら、ここからが本番です。
売却って、出した瞬間に勝負が決まることもあるので、最初の2週間が特に重要。
売り出し前チェック
- 写真はスマホ適当撮影じゃなく、ちゃんと撮る(写真で反響が決まる)
- 室内の印象を整える(不要物を減らす、照明、換気、におい)
- 物件の“推しポイント”を言語化して掲載文に入れる
- 内覧の導線(どこを見せたいか)を担当者と握る
売り出し後2週間チェック(超重要)
- 閲覧数(PV)
- 問い合わせ数
- 内覧数
- 反響が弱い理由の仮説(価格?写真?掲載文?タイミング?)
ここを曖昧にしてると、ズルズル行って「値下げだけが正義」みたいになります。
値下げ自体は戦略として必要なこともありますが、根拠なく下げるのが一番危ないです。
最後に:不安があるのは「知識がないから」じゃなく「手順が見えないから」
売却で一番しんどいのは、価格そのものよりも、
- 何が正しいかわからない
- 誰を信じればいいかわからない
- 次に何をすればいいかわからない
この状態です。
でも、やることは整理できます。
もう一度、今日からの最短ルートを置いておきます。
今日からの手順(これだけでOK)
- 売出中の近隣物件を見て相場の目線を作る
- 物件の強み/弱みをメモする
- 査定は3社、できれば5社取る(価格ではなく根拠を見る)
- いきなり専任にせず、一般で比較→良い担当者が見えたら切り替え
- 売り出し後2週間の数字(反響)で判断する
ここまでできれば、「買い叩かれるかも」という恐怖はかなり薄くなります。
そして何より、あなた自身が“判断できる側”に立てます。
ぜひ、参考にしてみてください!
✍️ この記事を書いた人|ほげたろう
宅建士(2014年取得)・FP1級(2019年取得)保有のフルスタックエンジニア。不動産系サービス会社に勤務しながら、飛び込み営業時代や不動産投資の失敗も含めたリアルな体験をもとに「不動産ゼロからナビ」を運営。4人家族、地方在住。「難しそう」を「なんとかなる」に変える情報を発信中。
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