住宅ローン 変動金利と固定金利どっちがいい?2026年最新金利で徹底比較
「変動金利と固定金利、結局どっちにすればいいの?」
住宅ローンを検討したとき、最初にぶつかるのがこの壁ですよね。
結論からいいます。2026年3月時点の金利水準で試算すると、10年で金利が1%上昇するシナリオでも、変動金利の方が総返済額は安くなるケースが大半です。それが、8割近い人が変動金利を選んでいる理由です。
私は宅建士(2014年取得)・FP1級(2019年取得)を持ち、今は不動産テック企業でAIを使った不動産価格の査定システムを開発しています。「家を売るとき・買うときの情報格差をなくす」がミッション。飛び込み営業時代のリアルな現場経験と、日々データと向き合うエンジニア目線、その両方からこの記事を書きました。
この記事を読めば、「変動vs固定、自分はどっちが向いているか」がひと目でわかります。さらに住宅ローン控除・固定資産税・修繕積立金まで含めた”本当の年間コスト”を計算できる専用シミュレーターにも誘導しています。ぜひ最後まで読んでみてください。
📋 この記事の目次
- 日本人、実は8割が変動金利を選んでいる
- 2026年3月最新!変動金利 vs 固定金利の金利一覧
- 試算してみた:変動 vs 固定、総返済額の差はいくら?
- 専門家はなぜ変動金利を推すの?理由を整理してみた
- 「でも金利が上がったら怖い」への答え
- 変動が向いている人・固定が向いている人チェックリスト
- 借りやすい銀行・借りにくい銀行、正直にまとめてみた
- 「月々の返済額」だけ見ていると、実は損する話
- まとめ:結局どっちがいい?
日本人、実は8割が変動金利を選んでいる
住宅ローンを借りる人の実態を見てみましょう。国土交通省の令和6年度民間住宅ローン実態調査によると、新規契約で変動金利を選んだ割合はなんと84.3%にのぼります。10人中8人以上が変動金利です。
住宅金融支援機構の2025年4月調査(2024年10月〜2025年3月の新規借入者対象)でも、変動金利の選択率は約79%と依然として圧倒的多数。一方、全期間固定を選ぶ人は全体のわずか2〜3%程度にとどまります。
📊 住宅ローン金利タイプ別 選択割合(2024年度)
出典:国土交通省 令和6年度 民間住宅ローン実態調査
面白いのは、金利が上がりはじめている2024年以降も、変動金利の選択率が下がっていないことです。「怖いから固定に」という動きが起きていない。理由は後の章でくわしく解説しますが、数字で考えると変動の方が有利なケースが多いからなんです。
2026年3月最新!変動金利 vs 固定金利の金利一覧
では実際、今いくらで借りられるのか。2026年3月時点の主要銀行の金利をまとめました。モゲチェックの最新データをベースにしています。
変動金利:最安〜最高
🟢 変動金利(2026年3月)
※2026年3月時点。三菱UFJ銀行は3月から0.275%引上げ実施済み(最優遇0.945%)。三井住友銀行も1.175%に。ネット銀行は据え置き傾向。
固定金利(フラット35・全期間固定):最安〜最高
🟠 固定金利(2026年3月)
※固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動。2026年1月には約27年ぶりの高水準を記録するなど、上昇が続いています。
一目でわかる金利差の比較表
| 種別 | 最安値(ネット銀行) | 最高値(地銀等) | リスク |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 0.5%台〜 | 1.2%前後 | 金利上昇リスクあり |
| 10年固定 | 2.85%〜 | 3.2%超 | 10年後に変動へ移行するケース多 |
| フラット35(全期間固定) | 1.97%〜 | 2.5%超 | 金利変動リスクなし。ただし金利高め |
変動金利の最安値と固定10年の最安値では約2%以上の開きがあるのが現状です。この差が、変動を選ぶ人が多い根本的な理由です。
試算してみた:変動 vs 固定、総返済額の差はいくら?
数字で見てみましょう。借入額4,000万円・35年ローン・元利均等返済で4パターンを試算しました。
変動金利の上昇シナリオ:スタート0.6%(現在水準)→10年かけて1%ずつ段階的に上昇→10年後から1.6%で固定、というシナリオです。
💰 借入4,000万円・35年・元利均等返済 試算比較
📌 差額まとめ:変動・最安(0.5%スタート・1%上昇想定)と固定・フラット35(2.0%)の差は約928万円。10年固定(3.0%)との差は約1,740万円にもなります。この差がいかに大きいか、わかりますよね。
※上記は概算試算です。実際の返済額は金融機関・審査結果・返済方式により異なります。変動金利の将来水準は予測であり確定ではありません。
「返済残高が高いうちは低金利の方が有利」は正しい
これはめちゃくちゃ重要な視点なんです。住宅ローンの元利均等返済では、35年間で支払う利息の約半分が最初の10年間に集中します。
つまり、返済初期ほど金利の影響が大きい。借入残高が多いうちに低金利でスタートできれば、たとえ後半金利が上がっても、支払った総利息額はぐっと抑えられるわけです。モゲチェックがこの点を理由として変動を推している理由もここにあります。
📈 35年ローンの「利息支払いの重心」
→ 借入直後の金利を1%下げることが、後半で金利が上がる影響より大きくなることが多い
専門家はなぜ変動金利を推すの?理由を整理してみた
「変動金利が有利」という意見は、モゲチェックをはじめ多くの住宅ローン専門家が口をそろえて言います。その根拠を、データとともに整理してみます。
理由①:圧倒的な金利差が有利
現時点で変動金利の最安は0.5%台、固定金利(フラット35)は2.0%前後です。この差1.5%以上は、35年間かけて「固定が有利になるほど変動が上昇し続けること」を求められます。モゲチェックの試算では、固定が有利になるためには5回以上の日銀利上げが必要で、現実的ではないとされています。
理由②:日本の急激な利上げは考えにくい
2025年12月に日銀が0.25%の追加利上げを行い、政策金利は0.75%になりました。ただ、日本経済は少子高齢化・消費低迷という構造的な問題を抱えており、急激な利上げで景気を冷やす判断を日銀が取る可能性は低いとされています。
主要エコノミスト約40名を対象にしたESPフォーキャスト調査(2025年11月)では、2026年末の政策金利の予測中央値は1.0〜1.1%。変動金利が現在の固定金利水準(2%超)に追いつくには、相当な年数がかかります。
理由③:返済初期の低金利が総利息を抑える
前の章でも触れましたが、利息の半分は最初の10年に集まります。初期10年を変動の低金利で通過できれば、後半の多少の上昇は吸収できる計算になります。
理由④:差額を積み立てれば金利上昇に備えられる
モゲチェックが指摘しているもうひとつのポイント:変動と固定の月々返済額の差(例えば2〜3万円)を積み立てておけば、万が一金利が上昇したときの繰り上げ返済や返済継続の原資になります。固定を選ぶより「変動+差額の積み立て」の方が経済合理的というわけです。
「でも金利が上がったら怖い」への答え
変動金利を勧められても、「将来上がったらどうするの?」という不安は当然です。正直に言います。変動金利にはリスクはあります。ただ、そのリスクへの対策はあります。
変動金利の「5年ルール」「125%ルール」を知っておく
多くの金融機関の変動金利には、2つの緩衝ルールがあります。
🔵 5年ルール
金利が見直されても、毎月の返済額は5年間は変わらない。急に月々の支払いが跳ね上がることはない。
🔵 125%ルール
5年後に返済額を見直す際も、前回の125%を上限とする。倍以上になることはない。
ただし、これは「元本が減らない」ことを意味するわけではありません。返済額が増えないぶん利息が増え、元本の減りが遅くなることはあります。借りすぎには注意しましょう。
年収倍率で「適正な借入額」を確認しよう
モゲチェックが繰り返し強調しているのが「年収倍率5〜7倍以内に借入を抑える」こと。例えば世帯年収830万円なら、借入は4,150万〜5,810万円以内が目安です。これを守れていれば、多少の金利上昇があっても家計が崩壊するリスクは低くなります。
変動が向いている人・固定が向いている人チェックリスト
✅ 変動金利が向いている人
- 年収倍率5〜7倍以内の借入
- 共働きで家計に余裕がある
- 返済期間が比較的短い(20年以内)
- 繰り上げ返済できる貯蓄がある
- 金利動向を定期的にチェックできる
- 差額分を積み立てる習慣がある
- 将来的に住み替え・売却の可能性がある
⚠️ 固定金利が向いている人
- 月々の返済が家計ギリギリ
- 一馬力・収入が不安定
- 金利が上昇すると精神的にしんどい
- 返済計画を固定したい(教育費が重なるなど)
- 借入額が年収の7倍超
- 将来の収入が不透明
借りやすい銀行・借りにくい銀行、正直にまとめてみた
同じ属性でも、銀行によって審査の通りやすさはめちゃくちゃ違います。現役で不動産テック企業に勤めている立場から、審査の傾向をまとめました。
銀行の種類別・審査難易度の特徴
| 銀行の種類 | 金利水準 | 審査難易度 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| ネット銀行 (PayPay・SBI新生・auじぶん等) |
★ 最安 | 中〜やや高め | 金利最安。勤続年数・会社規模の審査ウェイトが大手銀行より低い傾向。転職直後でも対応可能なケース多。 → PayPay銀行 住宅ローン / SBI新生銀行 住宅ローン |
| メガバンク (三菱UFJ・三井住友・みずほ) |
中〜やや高め | 高め | 申込時の開示情報が多く審査項目が細かい。信用度の高い正規雇用・大企業勤務に有利。 → 三菱UFJ銀行 / 三井住友銀行 / みずほ銀行 |
| りそな銀行 | 中程度 | 比較的低め | 勤続1年・年収100万円以上から審査対象。幅広い層に対応する方針。対面サポートも◎ → りそな銀行 住宅ローン |
| フラット35 (ARUHI等) |
中〜高め | 最も通りやすい | 物件の評価重視。属性(収入・勤務先)より物件の担保力を見る。転職直後・個人事業主でも可能性あり。固定金利。 → ARUHI スーパーフラット / フラット35 公式(住宅金融支援機構) |
| 地方銀行・信用金庫 | やや高め | 低め | 地域密着で柔軟な審査。組合員や地元顧客に有利。金利は高めだが総合的なサポートが手厚い。 → お住まいの地域の銀行・信用金庫に直接ご相談ください |
「審査が通りやすい」ランキング(2026年3月)
複数の情報をもとに整理すると、審査難易度が低め(通りやすい)とされる金融機関の順位はおおよそ以下の通りです。
転職直後・ペアローンも柔軟対応。ネット完結。全疾病保障付き団信も充実。
勤続1年・年収100万円以上から対応。対面相談OK。幅広い属性を受け入れ。
属性より物件評価重視。転職直後・個人事業主にも対応の可能性あり。固定金利。
低金利+充実した保障でモゲチェックおすすめ常連。がん50%保障団信も無料付帯。
一方、審査が厳しいとされるのはメガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)です。開示情報が多く審査ハードルが高め。ただし信用力が高い安定収入の正規雇用であれば、金利交渉の余地もあり最終的にお得になるケースもあります。
「月々の返済額」だけ見ていると、実は損する話
住宅ローンを検討するとき、ほとんどの人が「月々いくら返済するか」だけに目が行きます。でも実際の持ち家コストは、返済額だけじゃないんです。
毎年かかる費用を整理すると、こんな構造になっています。
🏠 持ち家の「年間実費」の構造
月々の返済 × 12ヶ月。変動か固定かで大きく変わる。
固定資産税評価額 × 1.4%。目安は物件価格の0.5〜0.8%程度。4,000万円の物件なら年20〜32万円が目安。
マンションなら管理費+修繕積立金が月1〜3万円程度。一戸建ては自分で積み立てが必要。返済額の5%を目安に確保しておくと安心。
借入残高の0.7%が所得税・住民税から戻る。4,000万円借入なら初年度は最大28万円の控除。ここだけはプラス要素。
例:借入4,000万円・変動0.6%・35年の場合(概算)
年間返済額 約130万円 + 固定資産税 約24万円 + 修繕積立 約6.5万円 ▲ 住宅ローン控除 約21万円
= 年間実費 約140万円(月々 約11.7万円)
※上記はあくまで概算です。固定資産税は物件・地域・評価額により異なります。住宅ローン控除は省エネ基準や所得・借入額の条件があります。正確な金額は各専門機関にご確認ください。
返済額だけ見て「月10万円なら払える」と思っていても、固定資産税や修繕費を加えると実質13〜14万円の支出になるケースは珍しくありません。住宅ローンを比較するときは、この「年間実費」の視点で考えることをおすすめします。
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まとめ:結局どっちがいい?
最後にあらためて整理しましょう。
2026年3月時点では、変動金利が有利なケースが多いというのが正直な結論です。変動最安(0.5%台)とフラット35(2.0%前後)の差は約1.5%。4,000万円・35年ローンで試算すると、総返済額に900万円以上の開きが出る計算です。
ただし、変動金利は「金利が上がらない保証」があるわけではありません。大事なのは次の2つです。
🏦 変動金利で後悔しないための2つの原則
① 借り過ぎない:借入額は世帯年収の5〜7倍以内に抑える
② 差額を積み立てる:固定との月々差額(1〜3万円)を貯めて備える
「金利が上がると眠れない」という方は、固定金利を選ぶことも立派な判断です。住宅ローンは数十年つきあうもの。安心感もコストのひとつです。
まずは住宅ローン返済額シミュレーターで月々の返済額を確認してみてください。そこに固定資産税・修繕費を足して控除を引けば、自分にとってのトータルコストが見えてきます。
迷ったら複数の銀行で事前審査を取るのがベストです。事前審査は無料ですし、信用情報への傷もつきません。比較することで、自分の属性でどこが一番有利かがわかります。
📎 参考・出典
- 国土交通省|令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査
- 住宅金融支援機構|”金利のある世界”でどう変わる?これからの住宅ローン選びを考えよう
- モゲチェック|住宅ローン金利2026年3月の最新動向
- モゲチェック|日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?2026年の変動金利予想を解説
⚠️ 免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の投資・融資・法的アドバイスではありません。住宅ローンの選択は個人の収入・資産状況・ライフプランにより異なります。実際の借り入れにあたっては、各金融機関および税理士・FP等の専門家にご相談ください。金利・制度は本記事執筆時点(2026年3月)のものであり、今後変更される場合があります。
✍️ この記事を書いた人|ほげたろう
宅建士(2014年取得)・FP1級(2019年取得)保有。今は不動産テック企業でAIを使った不動産価格の査定システムを開発。「家を売るとき・買うときの情報格差をなくす」がミッション。飛び込み営業時代や不動産投資の失敗も含めたリアルな体験と、日々データと格闘するエンジニア目線の両方から「不動産ゼロからナビ」を運営。4人家族、地方在住。「難しそう」を「なんとかなる」に変える情報を発信中。