週次連載 第1回 ― 口座開設完了

口座はできた。でも買えなかった。
原油100ドル超えと中東の混乱で、
指値を引いた話

みんなのFXの口座が無事開設され、100万円の入金まで完了した。準備は万端のはずだった。でも結局、ポジションはゼロのまま。なぜそうなったのか、正直に書く。

みんなのFX 口座
開設完了
入金額
100万円
WTI原油(4/2時点)
114ドル付近
現在ポジション
ZERO

口座開設完了、100万円を入金した。あとは買うだけ、のはずだった。

みんなのFXへの口座移行は、思ったよりスムーズに進んだ。申込から審査通過まで数日、入金して残高が反映されるまでもスムーズだった。残高は100万円。前回(第0回)で立てた計画通り、8.80円の指値でメキシコペソを10万ペソ買う準備は整っていた。

ちなみに私はFP1級を持っていて、10年以上投資を続けている。過去に含み損が300万円を超えた経験もある。だからこそ、「勢いで買う」ことの怖さもよく知っている。そして今回、その慎重さが功を奏した。というか、奏してしまった。

結果から言うと、まだ1ペソも買っていない。

理由は2つある。「8.80円のチャンスをタイミングよく拾えなかった」ことと、「中東情勢の変化で原油が急騰し、相場の不透明感が一気に増した」ことだ。

みんなのFXに100万円を入金した残高画面
みんなのFX 入金後の残高
100万円の入金が確認できる状態。ポジションはゼロ。
WTI原油価格が急騰したチャート
WTI原油価格チャート(2〜4月)
開戦前の67ドル台から約110ドル超に急騰。
メキシコペソ/円の直近チャート
メキシコペソ/円チャート(3〜4月)
9円台前半〜8.8円台を推移。原油高局面では不安定。

なぜ買えなかったのか ― 中東情勢とタイミングの問題

「8.80円まで下がったら買う」と決めていた。3月上旬から中旬、実際にそのレートに到達する局面があった。チャートも注視していたし、買う気も満々だった。ただ、みんなのFXの口座開設がそのタイミングに間に合わなかった。

「あのときセントラル短資の口座で買っておけばよかったか…」と後悔すらした。でも今となっては、結果的に買えなくてよかったかもしれない、とも思っている。その理由は後述する中東情勢にある。

そしてそれ以上に、相場の雰囲気がガラッと変わった。原因は中東情勢だ。

01
原因①
原油価格の急騰
「平時水準」を大きく超えてしまった
中東情勢が落ち着いていれば、原油は60〜70ドル台が平時の水準感だ。しかし3月初旬から原油が急騰し、4月2日時点でWTIが一時114ドル近くまで達した(Bloomberg・時事通信報道)。この水準での買いエントリーは、私の運用イメージと合わなかった。
WTI:67ドル台(開戦前)→ 114ドル付近(約+70%)
02
原因②
「戦争が終わる」と思ったら
終わらなかった
3月末、停戦期待が高まって原油は一時落ち着いた。「そろそろ落ち着くかも」と思っていたら、4月1日のトランプ氏の演説で空気が一変。買いを検討していた矢先に、原油が再び急騰した。
原油:一時100ドル割れ → 演説後に106ドル超えに急騰

中東情勢タイムライン ― 何がいつ起きたのか

「ニュースは聞いたけど、結局どうなってるの?」という人のために、FX相場に関係した部分だけを時系列で整理する。情報はすべて信頼できるメディア・公的機関の報道をもとにしている。

中東情勢・原油相場への影響タイムライン(2025年6月〜2026年4月)
25.6
2025年6月
「12日間戦争」― イスラエルがイランの核施設を単独空爆
イスラエルが単独でイランの核関連施設を攻撃。両国はその後停戦に合意し、その後米・イランの核協議が再開された。この段階ではホルムズ海峡の封鎖はなく、原油の上昇も限定的(WTI約77ドル水準)だった。
原油影響:限定的
26.2
2026年2月28日
米・イスラエルがイランへの大規模攻撃を開始。ハメネイ師死亡
「壮絶な怒り」と命名された作戦で、米軍とイスラエル軍がイランに対し同時大規模攻撃を実施。最高指導者ハメネイ師が死亡(翌3月1日にイラン国営メディアが確認)。イランが即時報復攻撃を開始し、ホルムズ海峡が事実上封鎖される事態に。世界の石油輸送の約20%が通過するこの海峡の封鎖により、原油価格が67ドル台から急騰し始めた。
開戦・ホルムズ封鎖
26.3
2026年3月上旬〜中旬
原油が100ドル超えへ急騰。メキシコペソにも下落圧力
WTI原油が3月9日朝の時点で100ドルを超え、一時111ドルまで上昇(野村総研・木内登英氏の分析を参照)。メキシコは産油国でもあり、また「リスクオフ=新興国通貨売り」の流れでメキシコペソにも下落圧力がかかった。ただし円安傾向もあり、ペソ/円の下落幅は限定的だった。
原油100ドル超え
26.3初
2026年3月初旬
【イラン側】新指導者にモジタバ師が就任。ホルムズ封鎖を継続
ハメネイ師の後継として次男モジタバ・ハメネイ師(56)が新最高指導者に就任。イラン軍報道官は「ホルムズ海峡を封鎖していないが、米国・イスラエル関連船は攻撃する」と表明(3月6日)。実態としてはタンカーへの無差別攻撃が続き、海峡は事実上の封鎖状態が続いた。
イラン新指導者・抗戦継続
26.3/18
2026年3月18日
【イラン側】新最高指導者モジタバ師「賠償するまで和平の時期ではない」と停戦を拒否
ロイター通信がイラン高官の話として報道。仲介2カ国が停戦案を提示したものの、モジタバ師は就任後初の外交政策会議で「米国とイスラエルが敗北を認め賠償するまでは和平の適切な時期ではない」と発言し、強硬姿勢を鮮明にした(時事通信・ロイター報道)。
停戦拒否・強硬路線
26.3末
2026年3月23日〜31日
停戦期待が浮上 ― トランプ氏「攻撃を5日間延期」、イラン大統領も「終結の意思あり」
トランプ氏が3月23日に5日間の攻撃延期を発言し、停戦期待が市場に広がった(野村證券・髙島雄貴氏の解説より)。3月31日にはトランプ氏が「おそらくあと2〜3週間で任務完了」と発言。【イラン側】ペゼシュキアン大統領もEUのコスタ大統領との電話会談で「戦闘終結に必要な意思はある」と表明したが、「侵略の再発防止に不可欠な保証」などの条件も付けた(Bloomberg・イラン国営通信IRNA報道、3月31日)。原油は一時100ドルを割る場面もあり、「そろそろ落ち着くか」という空気に。
米・イラン双方から停戦シグナル→原油一時落ち着く
26.4/1
2026年4月1日
トランプ氏「2〜3週間、徹底的に攻撃」と演説。イラン側は「6カ月の戦闘準備」と即否定
トランプ氏がゴールデンタイムに国民向け演説を実施。「今後2〜3週間で徹底的に攻撃する」と発言し停戦期待が後退(時事通信・AFP・Bloomberg報道)。また同日、トランプ氏はSNSで「イランの新体制大統領が停戦を申し入れてきた」と投稿。【イラン側】これをイランは即座に否定し、国会議長ガリバフ氏は「われわれの兵士が米兵の地上侵攻を待ち構えている」と反論、6カ月の戦闘継続準備を表明(Bloomberg・タスニム通信報道)。これにより原油は再び急騰し、WTI一時114ドル近くに達した。
演説→停戦期待後退→原油再急騰
26.4/2
2026年4月2日
WTI一時114ドル付近。イラン・オマーン間で協議の動きも先行き不透明
トランプ氏演説を受けてWTIが前日比13.8%上昇し114ドルに接近(Bloomberg報道)。イランとオマーンがホルムズ海峡を通過するタンカーへの監視プロトコルで協議という報道もあり、一部楽観的な動きも。しかし根本的な解決策は見えず、先行き不透明な状態が続く。
WTI 114ドル付近(+13.8%)
現在
2026年4月4日(本記事執筆時点)いまここ
WTI 110ドル超で高止まり。停戦協議継続中も見通し不透明
原油価格は高止まり状態。停戦協議は続いているものの、イラン側は「6カ月の戦闘準備がある」と発言しており(トランプ氏の「イランが停戦を求めた」というSNS投稿をイランが即否定)、予断を許さない状況。この状態では原油の「平時水準(70ドル以下)」への早期回帰は見通せない。
ポジション:ゼロ(待機中)
WTI原油価格の推移イメージ(2026年2月〜4月初旬) 一次情報をもとに作成
140 120 100 80 60 40 100ドルライン 2/27 67$ 2/28 開戦 3/9 100$突破 3/9 3月中旬 3/23停戦期待 3/23 3/31 4/1演説で再騰 4/1 4/2 最高114$付近 4/2 4/4★ 110$超
開戦前
急騰局面
停戦期待
現在地点
※ 上記チャートは主要報道(Bloomberg・AFP・時事通信等)の数値をもとに作成した参考イメージです。実際の価格推移とは異なる場合があります。

「原油が高いと、なぜペソが買いにくいのか」

「メキシコは産油国なんだから、原油が高いほうがペソも上がるんじゃないの?」という疑問は正しい。実際、原油高はメキシコの外貨収入増という意味ではプラスだ。

ただ今回の原油高は、「中東の戦争によるホルムズ海峡封鎖」が原因だ。これは通常の需給による原油高とは性質が違う。世界経済全体のリスクオフが進んでいる状態では、新興国通貨は売られやすい。メキシコペソも例外ではない。

さらに私が気にしているのは、「原油が急騰している間は、停戦後の原油急落シナリオが怖い」という点だ。

メキシコペソに影響する原油価格の理想状態は「適度に高く安定している」こと。現在のように「戦争によって一時的に急騰している」状態は、逆に危うい。なぜなら停戦・ホルムズ海峡再開となった瞬間に原油が一気に下落し、ペソへの影響も読めなくなるからだ。私の運用イメージとしては原油が60〜70ドル台の平時水準に落ち着いていることが望ましい。その条件が整うまで、慎重に待つことにした。

今回の判断
「待つのも相場
3万ペソから、ゆっくりはじめる
口座は開設できた。100万円も入金した。あとはエントリーするだけ、のはずだった。でも今は動かない。なぜかというと、「買えなかったことへの焦り」でポジションを持つのが一番危ないからだ。

前回の記事では「10万ペソを第1弾として買う」と書いた。ただし今回あらためて考えて、最初は3万ペソから始めることにした。100万円という元本を大事に使いたい。焦って動く必要はない。相場を見ながら、少しずつ感覚をつかんでいく。

戦略の修正 ― 10万ペソから3万ペソへ、慎重モードへ切り替え

🔄
第1弾エントリー数量の変更
戦略アップデート
変更前(第0回時点)
10万ペソ
第1弾を10万ペソで入れる予定だった。8.80円の指値を設定。
変更後(今回から)
3万ペソ
まず3万ペソで様子を見る。相場の感触をつかんでから増やす。
変更の理由
100万円という元本を大切にしたい。3万ペソで始めれば証拠金の消費を抑えながら、スワップ・キャピタルの両方の感触をつかめる。
中東情勢が落ち着くまで、大きいポジションは持ちにくい。原油価格の見通しが不透明な今、最初から大きく張るのはリスク管理の観点から適切でない。
「焦って入る」が一番危ない。ポジションがゼロであることへの心理的な焦りで動くのは、長期運用の敵だ。待てる余裕がある間は待つ。
⚠️
エントリー条件は変わっていない。
原油価格が60〜70ドル台の平時水準に戻るか、中東情勢が落ち着いたタイミングで改めて判断する。それまでは3万ペソの指値を置いて待機する予定。指値レートは状況を見て調整する可能性がある。

今週のステータスと、次回の報告予定

第1回 / 現在のステータス(2026年4月4日時点)
みんなのFX 口座
✓ 開設完了
入金額
1,000,000円
現在ポジション
ゼロ(未保有)
指値予定
3万ペソ / レートは調整中
累計スワップ
¥0(まだ受取なし)
WTI原油(参考)
110ドル超(高止まり)
エントリー判断基準
原油60〜70ドル台の平時水準 or 中東情勢の落ち着き
次回更新予定
エントリーが入ったとき(または状況変化時)
連載の進捗
00
✓ 第0回:みんなのFXへ移行する理由・戦略の仮説
公開済み。セントラル短資FXからの移行理由、2軸戦略の仮説を公開。
01
▶ 第1回:口座開設・入金完了、でも買えなかった話 この記事
口座開設完了・100万円入金。中東情勢と原油急騰でエントリー見送り。戦略を3万ペソに修正。
第2回:初ポジション報告(エントリーが入ったら)
3万ペソの指値が成立した時点で更新。証拠金維持率・スワップ初受取を公開予定。
第3回以降:スワップ蓄積・相場変化・ナンピンを全公開
うまくいったことも失敗したことも、そのまま書く。読者と一緒に答えを出す。

正直、「買えなかった」という第1回の内容は、ちょっと地味だ。でもこれが現実だし、これが投資だと思っている。

「準備を整えたのに動けなかった」経験のある人は多いはずだ。焦って動いて失敗した経験も、おそらく多くの人が持っている。私自身、10年の運用の中でその両方を経験してきた。だからこそ、「今は待つ」という選択を迷いなくできる。100万円は逃げない。チャンスはまたくる。

次回は、エントリーが入ったときにすぐ更新する。そのときはぜひまた読んでほしい。


⚠️ 免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。投資判断はご自身の責任において行ってください。掲載データは執筆時点のものであり、最新情報は各公式サイトをご確認ください。

📎 参考・出典


✍️ この記事を書いた人|ほげたろう
FP1級保有。新NISAで高配当株ポートフォリオを運用中(運用歴10年)。保有銘柄数は現在20銘柄。過去には含み損が300万円を超えた経験もあり、「損切りすべきか持ち続けるか」の葛藤を何度も経験。その経験をもとに、初心者が本当につまずく場所を正直に解説することをモットーにしています。「根拠を持って選ぶ投資」を広めるためにブログを運営中。
FP1級 運用歴10年 高配当株20銘柄 新NISA メキシコペソ5年
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